ABOUT ショップについて

当ショップでは、「時間」をコンセプトとしたブレンド豆を取り扱っています。
それぞれの時間で違った味わいのコーヒーをお楽しみください。

コーヒーで日々の生活豊かに

私はもともブラックコーヒーは好きではなかった。コーヒーと言ったら容量185gの微糖缶コーヒー。おばあちゃんの家に行くと決まって出してくれた思い出のコーヒー。
本格的にコーヒーが好きになったのは大学時代に訪れた昔ながらの喫茶店で飲んでから。どこのカフェに行ってもミルクと砂糖は当たり前に投入。そんな私のコーヒーの概念を覆す革命的なコーヒーとの出会いがその喫茶店でした。

ハンドピック・焙煎について

本当に美味しいコーヒーを皆様にお届けしたいと思い、ハンドピックは焙煎直前にするのはもちろん生豆購入時に事前にピッキングすることによりできるだけ欠点豆を減らした味のぶれを最小限に抑えたコーヒーの提供ができます。
焙煎は豆の産地、品種などによって変えています。豆ごとに適した焙煎度があり焙煎次第でいろんなコーヒーの表情を楽しむことができるのでぜひみなさまにも堪能していただきたいです。

カッピングについて

カッピングとは、コーヒーのテイスティングのことを言います。
コーヒーの風味の違いは様々な変数(産地、焙煎度合)によって変わってきます。
なので美味しいコーヒーを飲んでもらうにはカッイングが必要不可欠となります。
販売前に適切な焙煎かどうか評価するために必ずカッピングをいたします。
そして美味しいコーヒーをお届けします。

抽出について

ドリップ、フレンチプレス、エスプレッソ、、
様々な抽出方法でコーヒーを楽しめます。
私の一番のおすすめはペーパードリップです。
クリアで豆の旨みがダイレクトで味わいことができます。
ぜひペーパードリップで味わっていただきたいです。

焙煎と化学反応

※本記事は元々理系大学院生の知識を引け散らかす大変マニアックなものとなっております。興味のある人だけ見てください。

コーヒーの生豆はもともと青臭く、食べれたものじゃございません。

煎ってあげる、いわゆる焙煎を行うことによって普段飲んでいるあの風味豊かな苦くかつ甘いコーヒーの味わいが生まれます。

焙煎はただ熱を加える行為ですが、そのなかで様々な化学反応が行われています。

焙煎は化学的なアプローチにより、安定した、おいしいコーヒーを焙煎することができます。

逆に化学変化を理解していなければ渋味・雑味強いおいしくないコーヒーができてしまいます。

美味しいコーヒーを焙煎すべくこの科学変化の紐をひとつずつ解いていきましょう。

●化学変化の種類

豆の焙煎時の化学変化は、

・熱分解

・メイラード反応

・加水分解

・カラメル化反応

の4種類があります。

それぞれ焙煎にとって大事な反応となります。

●各化学反応について

・熱分解(Thermal decomposition)

豆温度:90℃~

熱分解が発生することによって豆に含まれる糖類が分解し、ギ酸、酢酸、グリコール酸、乳酸等(酸味)が生成。

酸味が一番強くなるタイミングが1ハゼ時。

1ハゼ以降は酸味が減少し、苦味が増加する。

・メイラード反応(Maillard Reavtion)

豆温度:110℃~160℃

アミノ化合物+カルボニル化合物の化学反応のこと。

アミノ化合物:アミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、核酸塩基、アミノ脂質等

カルボニル化合物:糖と糖の分解物、L-アスコルビン酸、ポリフェノール化合物、ステロイド化合物

◆メイラード反応の反応経路

アミノ酸の窒素分子孤立電子対がカルボニル化合物の炭素分子と求核反応によって結合し、脱水によりイミンが生成。

イミンは、分子構造上不安定より、比較的安定なケトアミンに異性化する(アマドリ転移)

イミン、ケトアミン、その互変異体(異性体)は分解により色素や香気と含む様々な物質に変化する。

【グルコースとアミノ酸のメイラード反応】

グルコースはアミン酸と反応し1,2-エナミノールが生成(中間体)。

1,2-エナミノールが分解し1,4-ジデオキシオソン(α-ジカルボニル化合物)が生成。

1,4-ジデオキシオソンが環化することで2-アセチルフラン(スモーキーな香り)が生成。

また、α-ジカルボニル化合物はメイラード反応の副反応の一つのストレッカー反応によって

α-アミノ酸と反応し、アルデヒド類(香気)を生成する。

メイラード反応によって生成される褐色高分子をメラノイジンという。

メラノイジンは多くの食品に存在しており、活性酸消去作用や食物繊維様の働き等、いくつもの機能性が報告されている。

しかし、メラノイジン化学構造は明らかになっておらず、詳細な生成メカニズムも明らかになっていない。

糖から生成する褐色高分子(カラメル)は、メラノイジンと比較されることが多いが、カラメルも抗酸化性を示す(性質が似ている?)。


豆に含まれる糖とアミノ酸の反応によってメラノイジンが生成。

メイラード反応時間が長いほど甘味が増し、短いと酸味が強いままになる。

甘味の強いコーヒーを作りたい→メイラード反応時間を長くする


・加水分解(Hydrolysis)

豆温度:150℃~160℃

豆に含まれる水分とクロロゲン酸が反応し、キナ酸とコーヒー酸が生成。

キナ酸:酸味成分 コーヒー酸:苦味・香りの元成分


カラメル化反応(caramelization)

豆温度:160℃~180℃

カラメル化反応は糖を加熱した時に糖が酸化され褐色物質を生成する反応のことを指します。

豆で言うと生豆から焙煎豆になるときの緑色から茶色(褐色)に変化する時の反応です。

茶色に変化する面ではメイラード反応と似ていますが、カラメル化反応は糖のみの反応です。

メイラード反応とカラメル化があることによって普段飲んでいる焙煎したコーヒーの味わいに近づきます。

具体的にどんな反応があっておいしくなるのかは解明されていません。


豆焙煎の流れと化学反応

【加熱開始】室温~90℃🔥

焙煎器内の温度が徐々に上がっていく。

焙煎器の温度上昇に合わせて豆温度も徐々に上がっていく。

【熱分解開始】90℃~110℃🔥🔥

豆を加熱すると豆に含まれるの水分が抜けていく。

さらに加熱すると豆に含まれるショ糖が酸味の元となる成分に変化。

【熱分解終了】

【メイラード反応開始】110℃~160℃🔥🔥🔥

豆の色:緑→きつね色

匂い:青臭い

水分が抜けたので豆の温度の上り幅が大きくなる。

【メイラード反応終了】

【加水分解開始】150℃~160℃🔥🔥🔥🔥

豆の色:きつね色→茶色

豆に残っている水分とクロロゲン酸が反応しキナ酸とコーヒー酸を生成

加水分解の段階では酸味が強いのでキナ酸の成分の方が多く生成されている。

【加水分解終了】

【カラメル化開始】160℃~180℃🔥🔥🔥🔥🔥

カラメル反応は豆を褐色にする反応ですが、メイラード反応とは違い糖のみがカラメル化を起こします。

メイラード反応とカラメル化があることによって普段飲んでいる焙煎したコーヒーの味わいに近づく。

【カラメル化終了】

【1ハゼ開始】200℃🔥🔥🔥🔥🔥🔥

カラメル化が終わると同時に1ハゼが開始。

キナ酸は1ハゼが終了するくらいに減少。

コーヒー酸の成分が対比で増加するので焙煎を続けると苦味が増える。

【1ハゼ終了】

1ハゼ2ハゼ間は短くすることで甘味・風味がしっかりでるので火力を上げる。

【2ハゼ開始】220℃🔥🔥🔥🔥🔥🔥🔥

1ハゼ後も継続して焙煎を続けていると再度ハゼが起こる(2ハゼ)

キナ酸が減少しコーヒー酸が増え続けるので煎れば煎るほど

苦味の強い豆を作ることができる。

【2ハゼ終了】